【日記】宝雪酒坊でトドとかウーパールーパー食べたレポート

三回目を迎え謎の恒例イベントになりつつある変な肉会。(適切な名称がそろそろ欲しい)
過去二回はネットで肉買ってきて適当にBBQしていたのだが、場所とか器具とかが安定供給されない問題があった。


五時に開店というので五時に予約入れて回転凸したところ、特等席となるウーパールーパー君の水槽の前に通された。
とても愛らしい。

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愛らしいほど食べたくなるというが、なるほど、そう言われれば食欲をそそるようなフォルムをしていないでもない。
というかワニの腕をそのまま焼いて食べたこともあるのだから今の僕なら割とどんな見た目でも食えそうではある。

メニューはこちらとなる。当然"普通"のメニューもある。たこ焼きは美味しかった。

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先ず一発目に頼んだのはトド焼きだ。

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ご存知の通り、トドとは、哺乳綱ネコ目(食肉目)アシカ科トド属に分類される食肉類である。僕は今ググった。
やはりwikipediaからの引用になるが、漁業的には害獣であり、”北海道の漁業関係者からは「海のギャング」と呼ばれ有害鳥獣と目されていた。1960年代には、有害鳥獣駆除として航空自衛隊F-86戦闘機による機銃掃射や、陸上自衛隊の12.7mm重機関銃M2、7.62mm小銃M1などによる実弾射撃が行われていた。トドの生息地の沿岸漁民が行うトドの駆除(トド撃ち)は主に繁殖期である春に行われていたため、かつてはNHKのローカルニュースにて「春の風物詩」として毎年報道されていた。”などと書かれている。
海のギャングとは中々ロックな奴だ。
ただ、世界的には個体数が減少しており、環境省レッドリストには準絶滅危惧種に指定されている。
マグロが食えなくなると言われて久しいが、近々トドも食えなくなるかもしれない。

しかし味の方はどうかというと、ジョジョ5部でナランチャが言ったように草食ってる動物はうまく、肉食ってる動物は臭い。
(ワニはうまいしマグロだって肉食魚だ。場合によるだろう。)
そんな風にうまい事例に漏れたりはせず、トドは臭かった。
焼いたりソースに絡めてあったりしているが、噛めば噛むほど臭さがにじみ出てくる。
以前クジラを焼いて食べたことがあるが、アレに似ている。
海の哺乳類はみんなこんな感じなんだろうか。サンプルが二種類だと何とも言えない。誰かホッキョクグマを・・・アレは陸かな?
しかしまぁ、プロの調理なので食べられる。慣れたらイケる味であった。

正直食べた順番なんて以降は覚えていないが、安心してくれ、味の感想は覚えている。
適当に紹介していこう。

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これはワニの刺身だ。ワニは第一回変な肉回のメインで、尻尾や腕、フィレ肉なんかを食べた。
先ほども触れたが、ワニもトドと同じように肉食の水棲生物である。
これまたトドと同じだが、開発により棲息地が縮小し、絶滅が危惧されている種類も多い。
ではトドと同じようにワニも食べられなくなるかというと、実はそうではない。
ワニは養殖できるのである。日本にも養殖場がある。
小池ワニ総本舗というのが日本初のワニ養殖場だが、果たして他の家畜のようにワニ産業は広まるのだろうか。
またクジラの話で恐縮だが、「クジラに捨てる所無し」という言葉はワニにもあてはまるだろう。
元々ワニ皮のために乱獲されてきた歴史も持つ。全身食えるし、ワニにも捨てる所は無い。
そんな事言ったら牛にも捨てる所無さそうだけど。
ワニ肉が一般的に日本の市場に受け入れられるようになる未来はあるのだろうか。

さて、味の話に移ろう。
よく「鶏肉に似ている」などと言われるが、ワニの味は、ワニ味だ。
何も情報量が増えなかった。でも味が何かに似ているという事は無い。ある種独特ともいえる。
確かに焼いたときの食感は鶏肉に似ていないことも無かった。
だが味の方はというと、もっとあっさりしていて、とても淡白である。
白身の魚に例えるのはまたズレた認識を誘発するが、そちらに近い印象を受けた。

刺身、つまり生で食べるのは初めてだが、焼いた時よりはこっちの方が好印象だ。
イカの刺身のような食感にほんのりと脂の甘みを感じた。脂かどうかは知らないが。
そういえば焼いたときも肉の部分部分によって味の印象が違うことを思い出した。
なんというか、芯の部分(?)が美味しい。

ともあれ、ワニ肉は美味しい。いずれ普通に食えるようになればいいのだが・・・

次はカエルだ。ああ、かくして僕たちは水から陸に上がろうとしている。
このような多様な味があるのも、生物が種の存続を賭して努力してきたからだろう。
生物の進化に万歳、多様性に万歳。
まあ、陸に上がったからと言って相変わらず肉食の生物だ。
ってか水の中の生き物で草食というのはイメージが沸かない。海藻食べて生きてる種もいるだろうが、詳しくない。

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さて、カエルについては敢えて語ることもないだろうか。
食べたのはウシガエルの肉らしい。日本のウシガエルは食用として輸入され、養殖されたのが野生化した歴史がある。
今住んでいるところは田んぼが見られないし、野生のカエルを見る事はあまりない気がするが(注意して観察すれば多分みつけることができる)僕の地元である滋賀などは田んぼだらけであり、たまにでっかいカエルを橋の上から眺めていた。
多分アレはウシガエルだけど、マジでデカいから捕まえようとは思わなかった。

今はそんなことは絶対にしないが、アマガエルの背を指で押して柔らかさを確認したりしたものだ。
カエルは異物を飲み込んだとき、胃ごと吐き出す習性がある。
だから構造的に指で背中を押してやると胃が口から出てくることがあって、それが面白くて遊んでいた。
子供って残酷よねえ。
そんな経験をしているからか、食べた後に骨が残ったのがなんとなく意外だった。
知識として当たり前に知っていることのつもりだったが、あるんだよな。骨。

で、味だけど、めちゃくちゃ柔らかい以外は鶏肉だった。
僕はテレビでカエルを食べるコメンテーターが「鶏肉の味がするー」としか言わない事に「んなわけねえだろ、食肉用に調整されたブロイラーなめんなよ」などと悪態をつくタイプのウザいガキだったが、実際食べると想像以上に鶏肉だった。
「ブラインドテストしても分からない」とはくあは言ったが、本当にそう思う。
「昔は国産のを捌いてた」と店員さんは言ったものの(今は台湾から仕入れているらしい)、現代以降でカエルが食用としてメインになる未来は見えない。
日本で食えなくなったら台湾に食いに行こう。台湾に行く人は食ってみようね。おすすめ。

どんどん先に進もう。

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これはラクダである。ぱごんが頼んだのかな。
カエルの次がラクダか。水から出過ぎだ。戻れ戻れ。草食だけど・・・あんまり草生えてるイメージ無いね。砂漠。
意外に思うかもしれないがラクダは牛の親戚だ。
wikipediaによると”哺乳類・ウシ目(偶蹄目)・ラクダ科・ラクダ属”らしい。
またクジラの話になるが、小学校か中学校の教科書に「クジラの飲み水」という話が載っていた。
そこにラクダの話も多分記載されていたのだが、こぶの脂肪から水を補給するらしい。
砂漠に適応した動物だというのは有名だろう。ジョジョ3部でもラクダで旅をしていた。僕も一度ぐらいは乗ってみたいものである。
今日は鳥取で大きい地震が起こったが、鳥取砂丘でラクダには乗れるのだろうか。
人が騎乗するものの常ではあるが、ラクダは砂漠地帯での戦闘にも使われていて、ザンブーラキと呼ばれる銃火器とラクダ騎兵を組み合わせた動物兵器も存在していた。
砲身や大型のクロスボウをラクダの背に載せるのだが、見た目は完全にファンタジーのそれである。
ジャンジャウィードというラクダ騎兵の民兵組織もある。ザンブーラキもジャンジャウィードも名前が本当にファンタジーのそれだ。

さて、牛の親戚と表現したが、味も牛肉に似ている。
というか牛肉だ。美味しいよ。ラクダ。
やっぱり牛の親戚らしく、ラクダは乳も飲めるらしい。砂漠地帯の民族の間では当たり前らしいが、いつか飲んでみたいものだ。
ハラールなのでイスラム的にも大丈夫。

次だ、次。

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シカだ。店員さんによるとエゾシカらしい。北海道産。草食。
なんとなく普通のシカよりエゾシカの方が美味しい、みたいな話をされていたと思うが、よく覚えていない。
エゾシカじゃないけど、モンハンでは角が薬になるっぽい描写もある。現実の鹿の角も薬の材料になるらしい。骨と同じ成分じゃないのか・・・?
シカについて殆ど予備知識がないのでwikipediaで調べた。一夫多妻制らしい。
”特にエゾシカは、他のニホンジカの亜種よりも明確なハレムをつくる。雄同士の争いに勝ち抜いたオスジカは、ハレムのリーダー(ハレムブル)となり...”とある。
ケンカに強かった経験など無い僕は「ああ、人間で良かったなあ」と思う部分があるが、それとパートナーが出来るかどうかは別の話である。
シカと言えば奈良だな。奈良。奈良と言えばシカと大仏だ。流石に観光資源であるシカは食わないだろうが、彼らもハーレム争いしているのかと思うとなんだかつらい。
あと、肉食を禁止されていた僧侶が紅葉って隠語で呼んだとか。大仏様が見てますよ。
ボタンとか紅葉とかサクラとかおしゃれだよね。

味だが、これがまた独特な味がする。
シカ味だ。ああ、表現ができないが、シカ味なのだ。
普通に美味しい。シカの味。シカもラクダと同じくウシ目なんだがなあ。
食感もやわからい。ごはんが欲しくなったが、ビールしかなかった。
ビールでもいいけど、コメ食いたくなるんだよなぁ。

まだまだ続くぞ。これ10000文字とか超えそうなんだけど、何かの単位とか出ない?
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でましたぁ、カンガルー。
あれだ、袋に子供入れるやつだ。特性おやこあい。
カンガルーは干ばつ下では繁殖機能が停止するんだけど、オーストラリアでは灌漑によって普通に水が飲めるようになったカンガルーが毎年毎年繁殖するもんだからすげえ勢いで増えて困ってるらしい。
だから普通に駆除されて、地元のスーパーに並ぶ。
捕鯨を反対するオーストラリアがカンガルーを殺すのはアリなのか?なんて非難されてるのを見るが、しかし、駆除しないって行動はあり得ないのである。(ああ、またクジラの話題だ、語りつくせないな、クジラは。)
自然と言うシステムは一度形を変えてしまったら人の手でコントロールする事が難しい事は、情報系の人間として少し考えるべき課題の一つであると思う。
けど、ルーミート、すっごい獣くさいんだよな。
前にバーベキューした時は最も不評だった。
余った肉は僕が責任もってシチューにした。シチューにした上でブラックペッパーかけまくってなんとか食える感じの臭さだ。

僕は正直カンガルーの刺身なんか食えるか!!!と思っていたんだが、これは普通に食えた。
美味しかった。
いや、勘違いしないでいただきたい。
カンガルーの肉は味自体はちゃんと美味しいのである。赤身の肉だ。
バーベキューの時は焼き肉のたれで臭いをごまかした感はあるものの、普通に食える肉だ。
だが、刺身にしてまったく臭みが無いというのは意外だった。
もしかしたら慣れたのかもしれない。プロの技かもしれない。
でもオーストラリアとかに行って好奇心で手を出すときはちゃんと調理方法は考えた方がいいと思う。
ルーミートっつって普通に売られているけどね。

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馬だ。たてがみの部分だ。
まぁ日本においては馬刺し自体はレア度は低いだろう。

隣の席がはくあで、なんか競馬見に行くらしいから馬肉は食わん!と言っていた。
代わりに「競走馬はサラブレッドらしいけど食用の馬は雑種なのかな」みたいなことをぼやいていたら、いかに競走馬の世界が闇に塗れているか力説してくれた。
「母のおじいちゃんと父親が同一」だとか「体が弱い事と引き換えに速さを追求している」とか、完全に黒魔術だ。
やべえな競走馬業界。その内なんか遺伝子レベルでヤバそうな進化しそう。
あと、馬インフルエンザでも流行したら全滅するんじゃねえのかな。

話を戻そう。熊本の地震でちょっと流通がストップしたりして大変らしいが、こうしてちゃんと食べられる。
多分馬肉専門店なんかに行くと普通に食えるだろうから(馬肉専門店に行くこと自体割と普通かアヤシイ気はするが)レア度はやっぱり低い。

でもね、味が凄かった。これ。
まずこの写真を見てほしい。

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醤油を弾くレベルの・・・なんだろう。醤油を弾くって・・・なにがどうなったら醤油を弾くんだ?
まぁ、とにかく凄い。

味だが、なんとチーズだ。
噛んでるとなんとなくチーズっぽい味がする。なんだ、なんで肉で乳製品の味がするんだ。
更に噛んでいるとバターの味もしてくる。
さながら「チーズとバターを足して割らない」みたいな味が口の中に広がってくるのだ。
なんで肉なのに乳製品の味がするんだ。

今度馬肉食べる事になったらまた食べてみたい。美味しいぞこれ。

次だ、次。

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これは一般メニューに載っていた。トンビ串。
イカの口だ。美味しかった。
多分レア度低いからあんまり触れない。

本題

さて、ここまで5843文字もの文章を書いてきたが、未だタイトルに触れていない。
そう、ウーパールーパーである。
こいつこそがメインだ。
冒頭の写真のなんとなく愛らしいアイツは多分飼われてるやつで食用ではない。

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こいつが今日のメインディッシュ、ウーパールーパーの唐揚げだ。
おおう、なんか写真が下手過ぎて原型がわかんねえぞ。

ウーパールーパーについては「名前は聞いたことがある」程度の認識の人がいるだろうから補足しておこう。
ウーパールーパーとは、オオサンショウウオのことである。
なんてことだ、折角陸に上がったのにまた両生類に戻っちまったぞ。
メキシコサラマンダーとかいうやたらかっこいい名前をしていることも有名だ。
なんとなくフォルムがかっこかわいいのだ。

そんなウーパールーパー、いや、メキシコサラマンダーを一匹丸々唐揚げにしている。
もちろん頭からガブリと。

味。白身魚だ。
割と・・・白身魚の揚げ物だと大体こんな感じになるなぁと思う。
でも心はウーパールーパーを食べた、その事実で満たされているのだ。
丸ごと食べてやった。

水槽でじっと動かないウーパールーパーを見ながら、僕は食べる事の幸福を感じた気がした。
食物連鎖の頂点に立ち、捕食者で居続ることのできる人間は、それだけで幸せなのかもしれない。
いただきますはちゃんと言おう。

このお店はウーパールーパーがウリらしく、調理前のウーパールーパーを見せてくれた。

割と画像がショッキングなので注意していただきたい。

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んん・・・?
なんだあの、奥にあるダンゴムシみたいなやつは。

そう、これで終わりではないのである。
僕の知らない間に注文が通っていた。グソクムシだ。

なんてことだ、ついに海の中まで戻ってきてしまったじゃないか。
グソクムシって何食ってるんだよ。もう脊椎動物ですらないじゃんか!

というわけで、こいつがカラッと揚がったグソクムシだ。

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何か、どこかの水族館で何も食べずに生き続けているダイオウグソクムシがいるという話を聞いたことがある。
調べてみるとそいつはアジ一匹を最後に絶食して5年も生きたらしい。尚、死因は餓死ではないとのこと。

ってことは・・・グソクムシ、肉食かあ。

うん。
ちなみに店員さん談では「まあエビの仲間だからエビっぽいよ」とのことだ。

食べてみたところ、殻の部分は確かにエビの尻尾のそれだ。
身の部分は・・・なんとなくクリーミーで・・・エビではない味がした。
少なかったんであんまり覚えてないんだよな。
グソクムシは天然ものしか入らず、入荷しているかどうかは運らしい。
今回は運が良かったということなのだろう。
普通に入荷してるかどうか聞いて、注文した友人、誰だかしらないが感謝の極みである。

これで記事は終わりだ。
明日の僕の血と肉は、トドと、ワニと、ラクダと、シカと、カンガルーと、カエルと、馬と、ウーパールーパーと、グソクムシと、あと、タコと、昼に学食で食べた豚が元になってできるのだろう。

この記事のどこかにも書いたが、世の中にはいろんな生き物がいて、いろんな味がする。
生物の多様性や進化の歴史を感じる手段として、食べてみる事は決して悪い手段ではないだろう。

次は・・・猪とか食べてみたいな。このまえ大学で猪の群れに遭遇したから。